チヨミ草その他の記述

24-58

タミヤスク ニワニスムツル 民ヤスク 庭に棲む鶴
チヨミクサ ソソギネオハム 千代見草 ソソギ根お食む
イケノカメ ハオハムヨロノ 池の亀 葉お食む万の
ウラカタハ アフトハナルト 卜形は 合ふと離ると
カメウラハ ミツワクワカヌ 亀卜は 水湧く湧かぬ
ミココロオ ツクスミマゴノ 御心お 尽す皇孫の
ホツマナルカナ 秀真なるかな

≪訳≫

庭に棲む鶴はチヨミクサを濯いで根を食い、池の亀はチヨミクサの葉を食った。このため、万のウラカタ※(占形)は"合うと離れる"、カメウラ※は"水の湧く湧かぬ"を占うことである。

32- 8

ノタマフハ ワレムカシコノ 宣まふは われ昔この
ヱオミレド タテナデタカク 絵お見れど たてなでたかく
コレオスツ イマヤマサワノ これお棄つ 今山沢の
ヱアワセハ ワリフダアワス 絵合せは 割札合わす
ヨキシルシ ハラミノヤマノ よき草も 五百年前に
ヤケウセシ タネモフタタビ 焼け失せし 種も再び
ナルシルシ ニオウミヤマオ なる前兆 ニオ海山お

32- 9

ウルホセバ チヨミルクサモ 潤ほせば 千代見る草も
ハユルゾト タノシミタマヒ 生ゆるぞと 楽しみ給ひ

≪訳(32- 8、9)≫

ある日、君は春日県主のチチハヤに詔した。
「私は昔 このヱ(ハラノヱ)を見たが、アテナテタカシ※と思い棄ててしまった。
今は山・沢の絵合わせは割札を合わすヨキシルシ(吉兆)。
ハラミヤマ(今の富士山)の吉き草も、500年前(上鈴50年頃=神武東征の頃)に焼け失せてしまった。
種も再び生える兆候、ニオウミが山を潤せば、チヨミグサ※も生えるだろう」
君は、このように楽しんで語った。

※ホツマによれば、神武東征の頃に富士山が焼け失せたとされる。

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